ハリルの打つ手が次々と的中。シリア戦でも「新オプション」出るか? (4ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 振り返ってみれば、大迫や久保が抜擢された昨年11月のサウジアラビア戦の前にも、オマーンとの親善試合が組まれていた。茨城・鹿嶋でじっくりと合宿を積んでから臨んだこのテストマッチでは、大迫や久保だけでなく、FW齋藤学(横浜F・マリノス)、MF永木亮太(鹿島アントラーズ)、DF丸山祐市(FC東京)、MF小林祐希(ヘーレンフェーン)といった選手たちにも出場機会が与えられ、戦術の幅を広げると同時にチーム内の競争意識が一気に高まった。

 今回のシリア戦も、似た位置づけだ。欧州組による千葉合宿、国内組も合流する東京合宿を経て、迎えるシリア戦でも新しいトライが試されるだろう。

 森重不在のセンターバックに起用されるのはDF昌子源(鹿島アントラーズ)か三浦か、左サイドバックの宇賀神とボランチの加藤はワールドカップ予選でも起用に値するクオリティを備えているのか、ケガを抱えている今野と乾はプレー可能なのかどうか、本田のポジションはこのまま右サイドでいいのか......。確認すべきポイントは少なくない。

 指揮官はシリアについて「フィジカルとアグレッシブさを備え、デュエルもものすごく強く、イラクと似ている」とも語っているため、戦術面における確認も行なわれるはずだ。このシリア戦で採用されるシステムが従来の4-2-3-1ではなく、UAE戦で成功した4-3-3だとしても、あるいはまだ見ぬオプションだとしても、もはや驚きはない。

4 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る