漂流するハリルジャパン。サウジを圧倒するイメージがわいてこない (5ページ目)

  • text by Sportiva photo by Fujita Masato

浅田 もとをただせば、2010年のW杯で岡田ジャパンがベスト16に進出しました。でも、このサッカーに未来はないと思ったから方向転換したわけですよね。にもかかわらず、先日のオーストラリア戦なんて、まさにあの時代に戻ったようなものでしょう。引いて守ってカウンターで1発。現状の日本の実力を考えればこんなものだという意見もあって、もう割り切ってそういうサッカーをやりますというなら、それはそれでもいい。でも、現有の戦力ではこうやるしかないんですという理由でそうしたのなら、結局それは問題の先延ばしにすぎない。

杉山 オーストラリア戦についていうと、布陣上は日本のほうがボールをキープしやすい陣形でした。ボール支配率が高まりやすい陣形なんですよ。得点力はともかく、本田をセンターフォワードに置いたところで、全体的なバランスはよくなった。一方、オーストラリアはいつもと違って中盤ダイヤモンド型できたんです。両サイドの攻撃はサイドバックしかいなかった。こっちはサイドに各2枚、ちゃんといた。サイドの関係は2対1で日本が有利なんです。

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