「代える」?「変わる」?オーストラリア戦、どうなるハリルジャパン (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 かつてのオーストラリアは、188cmのFWマーク・ビドゥカや185cmのFWジョン・アロイージ、194cmのFWジョシュア・ケネディが前線に君臨し、ロングボールを多用してパワープレーを仕掛けてくる印象が強い。日本戦でこれまで5ゴールを決め、"日本キラー"の印象が強いFWティム・ケーヒルも、180cmながら空中戦にはめっぽう強い。

 ところが、そんなオーストラリアのスタイルに変化が訪れている。

 ホルガー・オジェックの後を受け、2013年に代表監督に就任したアンジェ・ポステコグルーは、これまでとは正反対のポゼッションスタイルを志向。地元開催となった2015年1月のアジアカップで優勝を飾ると、その後もメンバーを入れ替えて新陳代謝を繰り返し、ショートパスとコンビネーションで崩すサッカーに磨きをかけている。

 マンチェスター・シティから期限付き移籍したハダースフィールドでプレーするMFアーロン・ムーイと、セルティックで活躍するMFトム・ロギッチは、4−3−3のインサイドハーフを務め、ポステコグルー体制の象徴的な存在だ。

 一方、日本代表は今、縦に速く仕掛ける攻撃に取り組んでいる最中だ。もっとも、ハリルホジッチ監督がそれを強調しすぎるあまり、選手が意識しすぎて簡単に裏を狙ってマイボールをみすみす手放し、後方からのビルドアップにも重きを置いていないから、ディフェンスラインからロングボールを放り込む単調な攻撃が目立つ。

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