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「本田と香川の連係はまあまあだ」
スペインの知将がハリルJに意外な評価 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Fujita Masato

「日本の攻撃は活動的だった。コンビネーションがよく、スピード感があり、ボールスキルも正確。UAE戦からは先発が3人代わっていたが、目を引いたのは左サイドの攻撃だろう。UAE戦では中央で埋もれていた香川真司が積極的に左サイドへ流れ、原口元気と連係、そこに酒井高徳が絡んで攻撃を活性化した。それに合わせ、右サイドの酒井宏樹も本田圭佑と息を合わせ、UAE戦での不具合(攻撃の中央への偏り)は解消されていた。

 中盤は、長谷部誠と山口蛍のペアが常に補完関係を心がけていた。どちらかが前後にずれたポジションを取ることで、お互いをサポート。ボールのもらい方、付け方も、質が高かった。UAE戦の中盤と比べると、ダブルボランチの理解度に差はあったと言えるだろう」

 UAE戦と違い、サイド攻撃が機能していたのは明らかだった。そして17分、酒井宏の右サイドからのクロスを、ファーポストの原口が受けて先制点を叩き込んでいる。

「山口蛍のボールを受けた酒井宏だが、そのクロスの質はすばらしかった。ゴール前には、浅野拓磨、香川、本田、そして原口が好ましい距離感で飛び込んでおり、クロスが一つの得点パターンとなっている。原口のヘディングは文句のつけようがなかったが、特記すべきは、セカンドボールを予測した長谷部誠、酒井高のポジショニングがよく、2人のセンターバックも正しい位置にいた点だろう。危機管理ができた、完璧性の高いゴールと言える。前半は、セットプレーも含めて日本が格の違いを見せつけた」

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