引いた相手をどう崩す?「アウェー仕様」のUAEを倒す3つの攻略法 (4ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 それでもダメなら、最後の頼みの綱として、セットプレーでこじ開ける。「我々は(FKによるゴールが)0.3%しかない」と、ハリルホジッチ監督が嘆(なげ)いたように、ハリルジャパンがセットプレーから奪ったのは2015年6月のイラクとの親善試合で、香川真司のコーナーキックからDF槙野智章が押し込んだゴールしかない。

 その点で今回のUAE戦で頼もしいのは、およそ1年ぶりに代表に復帰したDF太田宏介の存在だ。左サイドバックとして先発濃厚なプレースキックのスペシャリストがCKやFKのキッカーを務めれば、DF吉田麻也やDF森重真人の得点機会は増えるだろう。

「セットプレーで点が獲れればデカい。向こう(オランダ)でも練習してきたし、チャンスがあれば蹴りたい」と、太田自身は意欲を見せる。もちろん、柏木やMF清武弘嗣も控えているし、UAE戦まで時間はないが、効率よく勝つための手段=セットプレーに磨きをかけたい。

 一方、注意すべきは、マブフート、アブドゥルラフマンによるカウンターは当然として、0-0のまま進んだ場合のゲームコントロールだ。

「ホームの大歓声が、デメリットになる場合がある」

 日本でもっとも多くの予選を経験しているMF遠藤保仁は、かつてそう語った。

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