五輪代表合宿で、富樫、野津田ら「新戦力」のアピールは実ったか (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 劇的なリオ五輪出場権獲得から、およそ3カ月。しびれるような戦いを勝ち上がった選手たちは称えらえて然るべきだが、だからと言って、彼らにリオ行きの権利が無条件に与えられるわけではない。

 それどころか、新戦力がどれだけ加われるかが、チーム力アップのバロメーターになると言ってもいいだろう。富樫や野津田をはじめ、アジア予選には出場していない選手の活躍が従来のメンバーを刺激し、選手選考の基準をさらに高いレベルへと引き上げていくことになる。

 手倉森監督も「候補者の幅を広げたことで自分の(選手を選ぶ)仕事が困難になった」と笑いを誘いながらも、こう語る。

「(代表に)選ばれたいという気持ちだけでは物足りない。世界を倒しに行くんだという気持ちを持ってほしい」

 5月にはガーナ代表との親善試合を行ない、その後、フランスで開かれるトゥーロン国際大会に出場するU-23代表。国際試合を重ねる中で、アジア仕様から世界仕様へのチームの転換が図られ、それに適応した選手の見極めが行なわれることになる。

 はたしてリオ行きに名乗りをあげるのは誰か。リオ五輪メンバーの選手選考は来月、いよいよ佳境を迎える。

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