五輪代表合宿で、富樫、野津田ら「新戦力」のアピールは実ったか

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 8月のリオデジャネイロ五輪へ向け、強化を図るU-23日本代表が4月13日、J2の清水エスパルスと練習試合を行なった。4月11日から3日間行なわれた強化キャンプの最後を締めくくったのが、この試合である(結果は1-1の引き分け)。

 今回のキャンプでメインテーマとなったのは、新戦力の発掘とチーム力の底上げだ。手倉森誠監督もキャンプの収穫について問われ、「(リオ五輪登録メンバーの)候補者の幅を広げられた。まだまだこの世代に競争相手がいるんだと理解できた」と語っている。

 U-23日本代表は1月に行なわれたアジアU-23選手権で優勝したとはいえ、その内容は薄氷を踏むような戦いの連続で、アジアレベルの相手にさえ、かなり苦しめられた。リオ五輪本番を見据えたときには、チームとしての完成度を高めることはもちろんだが、選手個々のレベルアップが求められる。

 そこで、今回のキャンプでは今季のJリーグ(特にJ1)で出場機会を増やしている選手を中心に、アジアU-23選手権には出場していなかった選手が数多く招集された。

 なかには、このチームに招集されること自体が初めてという選手も含まれていたが、短期決戦の世界大会を戦ううえで、伸び盛りの"旬"な選手を見逃さないことは大事な要素。新たなシーズンに入って台頭してきた選手が注目すべき対象となるのは、当然だ。

 そんな注目株のひとりが、FW富樫敬真(横浜F・マリノス)である。

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