W杯最終予選B組。日本が「恵まれてない」という、これだけの事実 (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 そして、UAEとの初戦からわずか5日後の第2戦、日本が最初のアウェーゲームで対戦するのがタイである。

 近年、自国リーグの充実を背景に力をつけているタイ。それでも、日本のほうが単純な実力では上位だろうが、厳しい蒸し暑さに適応する時間的余裕も与えられないまま、アウェーで戦うとなれば、話は違う。日本がタイのテクニックとスピードに手を焼く可能性は十分にある。

 加えて、日本代表の主力の多くを占める海外組にとって、9月はまだ新しいシーズンが始まって間もない時期。コンディションが上がり切っていない中、残暑厳しいであろう日本と、それ以上に蒸し暑いタイでの試合を強いられるのである。

 今回のアジア最終予選、日本は組み合わせ抽選に恵まれたかと聞かれれば、答えはノー。初戦がホームで中国戦、第2戦がアウェー(と言っても中立地だろう)でシリア戦だった場合と比べれば、その違いは明らかだ。最悪の組み合わせではなかったものの、それでも恵まれた、とまでは言い難い。

 日本は最終予選開幕直後、いきなり大きなヤマ場を迎えることになりそうだ。

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