W杯最終予選B組。日本が「恵まれてない」という、これだけの事実 (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 今回の組み合わせ抽選では、最終予選に進出した12カ国が現時点でのFIFAランクの上位から順に、以下のとおり2カ国ずつ6つのポットに分けられた。

ポット1:イラン、オーストラリア
ポット2:韓国、日本
ポット3:サウジアラビア、ウズベキスタン
ポット4:UAE、中国
ポット5:カタール、イラク
ポット6:シリア、タイ

 そのうえで、各ポットの2カ国をグループA、Bに振り分ける抽選が行なわれた。こうすることで、実力の近い国がふたつのグループに分かれることになり、一方のグループだけに強豪国が偏らないようにしたわけである。

 なるほどポット1、2あたりは、それらしく見える。

 ただし、ここで問題となるのは、ポット分けがFIFAランクを元に行なわれたことである。FIFAランクは各国の実力を計るひとつの目安にはなるが、現時点での正確な力関係を示すものではない。要するに、ポット1から6まで実力順に並んではいないということだ。

 最もわかりやすいのは、UAEと中国が入ったポット4だ。2015年アジアカップでベスト4に進出するなど、着実に力をつけているUAEに対し、中国の実力は最近の実績から考えて、おそらく全12カ国で最下位。この2カ国はFIFAランクでは接近していても、実際の力には大きな開きがある。

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