突然の「練習メニュー変更」はハリルの対アジア戦術転換か? (4ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi  藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 もちろん、いまだに攻撃の形は少なすぎるし、4-2-3-1で臨んだ韓国に合わせるように4-3-3を採用し、立ち上がりの30分間、振り回され続けるなどゲームプランにも疑問が残る。テレビを見ていて、闘志がまるで伝わって来ない、と感じている人もいるかもしれない。

 ただし、現地の暑さは尋常ではなく、試合が終わるころになっても温度計は35度を示しているほどなのだ。ただでさえコンディションに問題のある選手たちが相当疲弊しているのは間違いなく、彼らの不甲斐なさを責められない部分もたしかにある。

 ハリルホジッチ監督が「対アジア」の難しさを学び、柔軟な姿勢を示したのだとしたら、この時期に酷暑の武漢で東アジアカップを戦ったことの意義もある。

 連覇の芽は潰(つい)えたが、中国との最終戦では、まだ出場機会が訪れていないフレッシュな選手たちの躍動する姿を見せてほしい。

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