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不明朗な人事、商業主義...日本サッカー協会の問題点 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 長田洋平/アフロスポーツ●写真

 現在のサッカー協会はコネクションで成り立っている。協会の職員募集も、つい最近まで、一般からの公募は受け付けていなかったほどだ。そうした風通しの悪さ、閉鎖的な社会が強化の足かせになっている。そう言われても仕方がない状況にある。

 FIFAの指導の下、この秋に定年を迎える大仁会長の後任は、選挙で選ばれるとは前にも述べたとおりだが、これを機に、サッカー協会の体質も大きく変化して欲しいものだ。それと日本サッカーのレベル、代表チームの成績とは密接な関係にある。僕はそう思うのだ。

(4)商業主義

「告発が正式に受理されたことで今後、アギーレ監督が召喚され、また起訴される可能性も考えられます。6月にはW杯予選が控えており、今後日本代表チームの強化に影響が出る可能性もあり、JFAとしてはそのリスクを排除することが必須です。またアギーレ監督には自らの名誉を守り、無実を証明するために刑事手続きに集中していただきたいと考えております。JFAとしては、アギーレ監督が八百長へ関与したという事実を確認しておらず、八百長に関与したという事実をもって契約解除の理由とするものではありません」

 これは、アギーレを解任した大仁会長の説明だ。「6月にW杯予選が控えている。時間がない。アギーレを疑って解任するわけではない」と言うわけだが、6月に始まるW杯予選は所詮、第1ステージだ。相手は、監督不在でも敗れる可能性ほぼゼロの弱者。まるで心配の要らない相手との対戦に、時間がないと言って慌てようとする大仁会長の姿は不自然。これが解任の本当の理由ではないことが、逆に簡単に見て取れる。

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