2014.08.26

貧弱なセンターバックこそ日本代表の根本的問題である

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by JMPA

検証ザックジャパン(4)
ポジション別日本の弱点(前編)

 強いチーム、良いサッカーをするチームは、チームの頭脳、司令の発信源が低い位置にある。ポジションで言えば、CBと守備的MF。このあたりの選手が、試合運びのイニシアチブを握っている。

 試合運びのリズムを決める決定機関と言ってもいい。間髪入れずにいくか、一呼吸置くか。右にいくか、左にいくか。長いボールを入れるか、繋いでいくか。「後ろの声は神の声」とは、GKの指示の重要性を示すサッカーの格言だが、ピッチ全体の眺めは、後ろにいる選手の方が見えやすい状況にある。そうした優位性を持つ後方の選手が、リーダーとして機能しているチームは、成熟した大人びたチームに見える。安心感、安定感を抱かせる。

 彼らのちょっとしたボール操作で、状況は一変する。チームはグッと落ち着く。日本でも2002年から2006年にかけては、森岡隆三、宮本恒靖などがそうした役割を果たしていた。2010年には闘莉王がいた。かつての井原正巳、柱谷哲二も、少なくとも存在感だけは備えていた。

ザックジャパンで不動のCBだった吉田麻也 ザックジャパンには、こうした選手がいなかった。

 ブラジルW杯第1戦の対コートジボワール戦には、CBとして吉田麻也と森重真人が先発した。吉田が長くスタメンを飾っていたのに対し、森重は大会直前になって急浮上した。それまでのスタメンで出ていた今野泰幸が調子を落としていたからだと言われるが、身長の問題もあったと思う。今野の身長は178センチ(公称)ということだが、実際にはもう少し小さく見える。対する森重は183センチ。ザッケローニはその高さを買ったという見方もできる。