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【なでしこ】アルガルベ杯決勝へ。スウェーデンに逆転勝利の価値 (3ページ目)

  • 早草紀子●文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 月日を遡(さかのぼ)ること10年。アテネオリンピックの初戦でスウェーデンから初勝利を挙げた際には、“大金星”と謳われた。思えばその辺りから、スウェーデンは日本スタイルがハマる相手だったのかもしれない。佐々木監督が就任後も、この勝利で5戦4勝1分と高い勝率を誇る。

 今大会は互いにテストの色合いが濃いとはいえ、結果に結びつけたなでしこたちの粘りは健在。「先制点をやられて、それを返しきれたというのはよかった」とその奮闘を称えたのは佐々木監督だ。それでも好機を連発していた前半のうちに得点が生まれなかったことには苦言も呈した。「いい形ができていても、点が取れなきゃダメ」。一度にすべてのトライを完結させることは難しい。宮間の動きによって右サイドに流れが生まれた分、左サイドのスペースが死んでしまったことは今後の課題だが、ゲームコンディションが上がれば、問題はないと指揮官も太鼓判を押す。

 2年ぶりの決勝の相手はドイツ。選手の誰もが楽しみにしている対戦だ。「今はまだ10回やって1、2回勝てる感じだけど、これが10回勝てるようなチームに日本はこれからならないといけない」とは大儀見。ドイツは昨年のヨーロッパ遠征でも、力の差を見せつけられた相手。一年経って、今度はどう対抗していくのか。

 奇しくも2年前と同じカードとなった今大会の決勝。2年前の決勝では3-4の乱打戦に破れた日本のリベンジなるか。アルガルベカップ初制覇の挑戦までは中一日。決勝は現地時間12日に行なわれる。

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