2013.11.16

ザッケローニの3-4-3が機能しない理由

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 アルベルト・ザッケローニ。その力量を疑いたくなる一番の理由は、3-4-3を完成できずにいることだ。弱小ウディネーゼをセリエA上位に押し上げたその武器を、日本代表には落とし込めずにいる。

 ザッケローニが3-4-3を最初に用いたのは2011年6月に行なわれたキリンカップ、ペルー戦、チェコ戦になる。しかし選手は、笛吹けども踊らず、だった。消化不良を起こし、見るも無残な姿を露呈した。

「攻撃的サッカーをする布陣だ」とザッケローニは言った。ウディネーゼ時代のサッカーは確かに攻撃的で、新鮮でオリジナリティに富んでいた。彼の名声はそれによって高まった。

10月の欧州遠征ベラルーシ戦でも4-2-3-1から3-4-3にシステムを変更したザッケローニ監督。オランダ戦、ベルギー戦は? ザッケローニの代名詞とも言えるこの布陣は、中盤の4人がフラットに並ぶ4-4-2の進化形だ。当時イタリアは、プレッシングサッカー全盛の時代で、4-4-2はその定番スタイルで通っていた。ザッケローニもプレッシング系のサッカーをする監督として知られていたが、96~97シーズンのあるときから、彼はそれを一段飛躍させるサッカーをした。中盤フラットの3-4-3だ。

 プレッシングは別名「攻撃的守備」と言われた。4-4-2は攻撃的サッカーを代表する布陣でもあったのだが、ザッケローニはその上をゆく3-4-3を採用。センセーショナルなサッカーでウディネーゼをジャンプアップさせた。世間から注目を浴びた。