セルビア戦、ベラルーシ戦出場18選手、識者たちの採点表 (3ページ目)

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このままではW杯グループリーグ突破は困難――中山淳

 この2試合で得られた収穫は、このままでは来年のW杯でグループリーグ突破が極めて困難なことを再確認できたということだけ。セルビアやベラルーシが難敵と分かっているなら、それ用の対策を持って試合に臨むことが本番のためのテストになるはずで、手ぶらで戦うのでは何も収穫は得られない。問題は、ザッケローニが自らのコンセプトを押し殺し、選手任せにしていることにある。もはやザッケローニ体制は限界だと思う。

GK
川島永嗣 5.5
セルビア戦の2失点は仕方ないが、ベラルーシ戦の失点ではミドルに対する弱さを露呈。それ以外はファインセーブもあり及第点の出来だった
DF
長友佑都 5
持ち前のハードワークと攻撃参加は見せたが、そこに輝きはなかった。ベラルーシ戦では守備面のミスも目立つなど、期待値からすると低調に終わった
吉田麻也 5
個人的なミスは少なくなったものの、依然として好調時とはほど遠い出来。ビルドアップに関われず、安全策に終始。何よりもっと自信を持ってプレイすべき
今野泰幸 6
このランクの相手であれば問題なくプレイできることを証明。サイズの差もクレバーな守備でカバーし、ファウルを使いながらも競り合いに上手く対応していた
内田篤人 6
これまでは左とのバランス調整を重視していたが、今回は左が機能しないと見るや積極的に攻撃参加。地味ながら、いつの間にかチームに不可欠な選手となっている
森重真人 5.5
ベラルーシ戦の後半途中から3バックの右に入ったが、特筆すべきプレイはなかった。国際レベルで未知数な部分は多いが、3-4-3要員として地位を得た
酒井高徳 5
ベラルーシ戦で負傷した長友に代わって途中出場。最後は右SBを務めたが力不足は否めない。得意の攻撃面で仕事をできず、守備面の不安定さは改善されていない
MF
長谷部誠 5
一時期に比べればよくなったが、それでもこの2試合におけるボールの配給や攻撃参加は不十分。ボランチとしての役割は半分しかこなせていない
遠藤保仁 5
セルビア戦の失点場面でも守備力の弱さを露呈してしまった。アジアを出ると、ボランチの守備力は最低条件。来年に迫る本番を考えると、その起用方法が悩ましい
細貝萌 5
セルビア戦の後半途中から出場して2失点目の原因となった。ただし、スタメン起用されてもっとプレイ時間が増えれば、違った顔を見せそうな雰囲気はある
山口螢 5.5
ベラルーシ戦で長谷部と変わって出場するも、特筆すべきプレイはなかった。まだ相手に振り回されている印象があり、自分の特長を出すまでには至っていない
香川真司 5
4.5に限りなく近い5点。もはやアンタッチャブルな選手になっているが、そこまでの仕事ができていないのが問題。焦りもあるだろうが、初心に立ち返るべし
本田圭佑 5.5
フィジカルの強さを改めて証明。屈強なセルビアやベラルーシの選手相手でも球際で勝てていた。しかし決定的な仕事はできず、全体的に消化不良に終わった
岡崎慎司 5.5
いつものように献身的にプレイしたが、少ないチャンスをものにするという部分では決定力不足を露呈。内田とのコンビネーションも改善の余地あり
清武弘嗣 5.5
セルビア戦の後半途中から出場するも、存在感はなかった。守備に弱点があるだけに、香川のバックアッププレイヤーの域を出ないのが現状
乾貴士 -
FW
柿谷曜一朗 4.5
1トップを任せるには荷が重い。相手CBとの駆け引きができず、何もできないまま終わった。相手の陰に入る場面が目立ち、味方からパスをもらえなかった
ハーフナー・マイク -
2試合ともプレイ時間が少ないため採点不能。指揮官がチームにパワープレイを徹底できないなら、起用の意味はない
監督
ザッケローニ 4
これでは誰がやっても同じ。この2試合における采配はただ先発を選んだだけ、と言われても仕方ない。ピッチ上の問題も根深く、複雑に絡み合っている。ここまで問題を放置している指揮官に存在意義はない

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