【U-16】若きなでしこが成長中。新チームで掴んだアジアチャンピオン

  • 早草紀子●文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

試合後は喜びを爆発させ笑顔がはじけた試合後は喜びを爆発させ笑顔がはじけた AFC U-16女子選手権決勝で日本は北朝鮮と激突。PK戦にもつれる大混戦を制し、大会2連覇を達成した。

 中国・南京で行なわれた決勝は、これまでの好天と打って変わって雨中決戦となった。

 フィジカルを生かした当たりの強さとスピードに定評のある北朝鮮。日本は多彩な攻撃と前線からのプレスで対抗しようとした。しかし、水分をたっぷり含んだピッチと、北朝鮮のハイプレッシャーに苦しみ、前半はにらみ合いのスコアレス。後半18分、代わって入ったFW児野楓香が立て続けにシュートを打つと、そのこぼれ球をMF三浦成美が押し込み、待望の先制点を掴んだ日本だったが、その8分後に同点弾を浴び、試合は振り出しに。一進一退のまま、PK戦へと突入した。

 PK戦は時の運。それでも互いに一歩も譲らない。日本は6人目まですべて決めていた。そして北朝鮮の6人目。「自分の思った方に飛びました」というGK松本真未子がセーブし、その瞬間日本の優勝が決まった。

 苦しい戦いとなった裏には、大会の組み分けも大きく影響した。グループリーグのグアムとの初戦は19-0、続くイランとの第2戦も9-0と圧倒的な強さで決勝トーナメントに勝ち進んだ。近年力をつけてきているタイが準決勝に初進出してくるも、日本の敵ではなかった。ピンチらしいピンチもなく6-0で快勝した。

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