ザックが2戦連続で3-4-3を使った「隠された意図」
6月のコンフェデレーションズカップ以来、守備に課題を残す試合が続いていた日本代表が、グアテマラに3-0、ガーナに3-1と連勝した。ガーナ戦でパスミスから1点を失ったものの、2試合を通じて守備は概(おおむ)ね安定していたと言っていいだろう。キャプテンの長谷部誠は語る。
「トップ(レベルの)チームとの4試合(コンフェデの3試合とウルグアイ戦)が意味あるものになった。(4試合での課題だった)前線からの守備はだいぶ変わった。(攻守の)切り替えは速かったし、パスコースをきっちり切ってくれた」
ガーナ戦の後半でも3バックを採用したザッケローニ監督 ザッケローニ監督も「前線が守備のタスクをこなしてくれたことで、チーム全体がコンパクトに保てた。ダブルボランチはいつもより少し楽ができたのではないか」と話していたが、当のボランチ、長谷部の実感は、まさにその通りだったわけだ。
DF今野泰幸の言葉を借りれば、「(変わったというより)元に戻ったという感じ」。この2試合は、よかったときの守備のバランスをようやく取り戻したというところだろう。
さて、DFラインを高く保ち、コンパクトな守備隊形で前線からプレッシャーをかけるという積極的なディフェンスを取り戻すと同時に、この2試合で目を引いたのは「3-4-3」の活用である。
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