イタリア戦に向け、内田篤人「モチベーションは変わらない」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by GettyImages

 試合の翌日、「他の選手に比べ精神的に復活するのが早い」と指摘された内田はこんなことを語っていた。

「性格的な問題だと思う。負けたときにへこみすぎるのも良くないと思うし、勝ってるときに喜びすぎるのも良くないと思う。平常心でしょう。ここで負けて下を向いてたら、そのまま行っちゃうからね。空気を読めないくらいで良いと思う」

 イタリア対メキシコのテレビ中継は各自の部屋で見たと言う。だが、「上手かった。でもあんまりちゃんと見てないかも。印象? 特にない」と、ひどく素っ気ない。イタリアについてはまだスカウティング用のビデオも見ておらず、特に試合対策のためのミーティングも行なわれていない。

「以前インテルとチャンピオンズリーグでやったとき、これがイタリアのチームなのかって思ってたけど、場所がイタリアというだけで、選手はみんな外国人だったからな......」と、具体的なことは語らなかった。  

 それでも、必ず勝つという強い意思は伝わってきた。

「ブラジル戦は終わったけど、モチベーションは変わっていない」

 ある種のハイライトだった初戦を、すでに内田は過去のものにしていた。今はもう手応えも落胆もない。ただただイタリア戦へと向かうのみである。

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