【ヤングなでしこ】テクニシャン・柴田華絵が身につけた「強豪と互角に戦うためのスキル」とは? (2ページ目)

  • 松原渓●取材・文 text by Matsubara Kei
  • photo by Yusuke Nakanishi/AFLO SPORT

■マイペースに仕事とサッカーを両立

 柴田は現在、平日は施設管理会社「アイルコーポレーション」の事務員として朝8時半から4時半まで働き、夜6時から浦和の練習へ。仕事とサッカーで忙しいなか、食事のバランスも自分なりに注意しているという。

「U-20ワールドカップの時はサッカーだけをずっとやっていましたが、普段、平日は仕事と練習を両立させています。食事は意識しないことはないですが、意識しすぎてもいないです。でも、野菜はしっかりバランスよく食べています」

 ハードなトレーニングの合間のオフは、ひとりで買い物に行ったり、音楽を聴いたり、家でゆっくり過ごすことが多いという。

「好きな曲は清水翔太の『DAYS』。試合前にも聴きますよ。ノリノリの曲よりもしっとり系の曲の方が好きですね」

 また、マイペースな性格は、チームメイトも認めるところだ。

「自分の性格は、マイペース......なんですかね? 代表に行くとのんちゃん(藤田のぞみ)と一緒にいることが多いんですが、自分たちでは普通だと思っているんですけど、『ふたりとも本当にマイペースだよね』って言われます。どんなところがマイペースなんですかね? 分からないからマイペースなのかな(笑)」

 レッズレディースに加入した2011年、柴田はリーグ戦で10試合に出場。そして、同年10月に行なわれたAFC U-19女子選手権(U-20女子W杯の予選を兼ねる)の代表に選出されると、先発の座を勝ち取り、第2戦の韓国戦でゴールを決めるなど勝負強さを見せた。

 2012年は、浦和で開幕からレギュラーの座を獲得。コンディションをキープしながらU―20女子W杯に臨んだ。浦和では右サイドでチャンスメイカーとして起用されることが多いが、U-20ではトップ下のポジションで全6試合に出場。ダブルボランチの猶本光と藤田のぞみとの浦和レッズ・トライアングルでヤングなでしこの攻撃を牽引した。

「レッズのチームメイトが多くて(浦和からなでしこリーグのクラブ最多の7人が招集された)本当に心強かったです。特に中盤のふたり(藤田と猶本)とは、ボールが来るタイミングや、何を考えているのかもお互いに分かるので、自分がこう動けばこうしてくれるというイメージがあります。ポジションチェンジも選手同士で話し合ってやっていましたし、ふたりがバランスを取ってくれていたので、トップ下の位置で本当に自由にプレイできました。私は細かいタッチとかドリブルを得意としているので、隙あらば前に出たり、得点に絡むことを意識していました」

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