2012.09.27

【リトルなでしこ】
NZにも快勝。チーム力アップで決勝トーナメントへ視界は良好

  • 早草紀子●取材・文 text by Hayakusa Noriko photo by Hayakusa Noriko

途中出場で2ゴールを決めて勝利に貢献した長谷川唯。リトルなでしこは決勝トーナメントへ好調をキープ アゼルバイジャンで開催されているU―17女子W杯の第2戦。初戦でブラジルを圧倒した日本の攻撃力を意識し、自陣にへばりついて守備を固めるニュージーランドを相手に、日本は苦しみながらも3-0で勝利した。

 日本は最終ラインに石井咲希、松原有沙を、左右サイドMFに籾木(もみき)結花、伊藤美紀、トップ下に杉田妃和を配置。初戦からスタメンを5人入れ替えて臨んだ。

 ボランチに入ったのは初戦も同じポジションだった隅田凛と、初戦は左サイドMFだった成宮唯の新コンビ。成宮は所属するJFAアカデミー福島ではボランチを務めている。

 長身揃いのニュージーランドと150cm台のボランチコンビの対決がどうなるかが注目されたが、ニュージーランドはボールを奪った後はカウンターですぐさま日本のDFラインの背後のスペースを狙ってきたため、日本が中盤でボールを支配し、イニシアティブをとれることが多かった。

 もちろん、成宮と隅田のポテンシャルの高さがベースにあることは言うまでもない。ボールコントロールのためのポジショニングや、絶妙の間合いはこのふたりにとってはお手の物。その実力をいかんなく発揮し、新ボランチコンビは中盤を掌握していた。

 ニュージーランドの狙いは実にシンプルだった。ブラジルを相手に怒涛の5ゴールを奪った日本の攻撃力を半減させるために、攻撃力の大半を削ってでも守備を固めることに専念。徹底的にマークして封じこめにきたのは、ブラジル戦で2ゴール1アシストを決めたトップの増矢理花だった。長身DFにマークされた増矢はボールを受けられず、足元におさまったとしても前を向かせてもらえない。

 そのニュージーランドの狙いは、彼女が交代するまで貫かれた。「前半はガマンだと思ってました。後半、相手の動きが落ちたときが勝負だと……。ただ、味方との距離感が近かった。でも良い形は作れているので次はゴールにつなげたい」とは増矢。悔しさの残るゲームとなったが、「長い大会の中ではこういうこともある。いい経験になった」と前向きに受け止めていた。