【ヤングなでしこ】銅メダルは通過点。
選手たちの視線はすでに「なでしこジャパン」へ
2点目のゴールを決めた西川とアシストをした柴田と喜ぶ、先制点を決めた田中陽子 ヤングなでしこたちは、4日前の悔し涙を最後の最後で喜びの涙に変えた。
9月8日、3位決定戦の舞台になった国立競技場に足を運んだのは29427人。大観衆の前で負けるわけにはいかない。選手ミーティングでは「このチームで戦うのは最後。出る人、出られない人いろんな人がいるけど、最後は同じ方向を向いてみんなで絶対に勝とう!」と、キャプテン藤田のぞみの言葉で決意を新たにした。
前半6分にはナイジェリアのデザイア・オパラノジーのFKが右ポストを直撃し、ヒヤリとさせられたが、ここを耐えた日本は徐々にペースを作り出していく。
試合を動かしたのは田中陽子だ。中央エリアから左足で豪快にミドルシュートを叩き込んだ。待望の先制点は自身今大会6ゴール目。これで田中陽はシルバーシューズを獲得した。
スピードや伸びのあるジャンプ力など、ナイジェリア独特のスタイルをつかみきれずにいた日本だったが、追加点が入ったのは、50分のこと。柴田華絵がドリブルでDFを引き付けてライン裏へスルーパス。それに反応していた西川明花がGKとの1対1を制した。
このふたりは、この日のスタメンからは外れていた。「悔しかったし、裏へのスルーはトレーニングでもずっとやっていたので、そこは狙って行こうとベンチで話していた」(西川)というイメージ通りの崩しからのゴールだった。
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