【五輪代表】ホンジュラス戦で『二兎』を手にした関塚ジャパンの光明

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by JMPA

ホンジュラス戦では、出場機会のなかった宇佐美貴史(写真)をはじめ、控え組の多くが先発出場を果たした。ホンジュラス戦では、出場機会のなかった宇佐美貴史(写真)をはじめ、控え組の多くが先発出場を果たした。 二兎を追って二兎とも得た――。

 例えて言うなら、ロンドン五輪グループリーグ最後のホンジュラス戦は、そんな試合だったのではないだろうか。

 スペイン、モロッコに連勝し、すでにグループリーグ突破を決めていた日本にとって、残された問題はその通過順位だった。

 1位通過の場合、戦前に準々決勝で対戦が予想された相手はエジプトかベラルーシ(エジプトに決定)で、試合会場はマンチェスター。2位通過の場合、相手はブラジルで、会場はニューカッスル。エジプトやベラルーシがブラジルより力で劣るのは間違いなく、また、ホンジュラス戦の試合会場であるコベントリーからの移動距離も、マンチェスターはニューカッスルのおよそ半分であることを考えれば、どちらが日本にとって好都合かは明らかだった。

 そして、そのために必要な条件は、ホンジュラスに勝つか引き分けること。1位通過のためには、それさえクリアすればよかった。だが、ロンドン五輪はすべての試合が中2日で行なわれる過密日程となっている。メダル獲得のためにも、せっかく2連勝でグループリーグ突破を決めたのだから、3試合目はメンバーを入れ替え、決勝トーナメントに備えて主力を休ませたいところでもある。

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