オリックスで8年、独立リーグ、台湾プロ野球を経て再び東京ドームへ 元ドラ1・吉田一将が37歳目前で見せた"投手の完成形" (4ページ目)
「社会人に入って、レベルの高さにびっくりしたんです。これだけハイレベルの野球なのに、あまりメディアに取り上げられないじゃないですか。もっと目を向けてほしいと思うんです。18歳から40歳くらいまでの選手がいて、いろんなプレースタイルを持っている。アマチュア野球というと、どうしても高校野球に目が向いてしまうと思うんですけど、玄人というか、本当に野球に興味のある人は、絶対に社会人だと思うんです」
【補強選手で披露した"完成形の姿"】
そんな吉田が、この夏、都市対抗で東京ドームのマウンドに戻ってきた。しかも、JR東日本東北の補強選手としての出場だったから、かつてと同じモスグリーンを基調としたユニフォームでマウンドに上がった。かつてボールを受けた者として、その勇姿を見て泣きそうになった。
オリックスで8年間プレーし、中継ぎとして実績を残した。その後は独立リーグ、さらに台湾プロ野球でも投げた。さまざまな環境を渡り歩き、苦労も重ねてきたのだろう。
そして今年、日本大の先輩でもある館山昌平監督に誘われ、マルハン北日本カンパニーの一員に加わった。スラリとした長身。品格すら感じさせるマウンドでの立ち姿。涼しげな表情。そして、オーソドックスなオーバーハンド。13年前と、何ひとつ変わっていない。
それどころか、ストレートはコンスタントに145キロ前後をマークし、最速は148キロ。しかも、プロの投手でも一線級と言える2300回転台を記録する、力強いストレート。その迫力は、若い頃をしのいでいるようにさえ見えた。
それでいて、初球からスライダーや落差の大きなカーブを外角低めいっぱいに決める。ストライク先行でカウントを整えながら、打者にプレッシャーをかけていく。
そんな高等技術を、澄ました顔でスイッとやってのける。両サイドの低め、高めへと丁寧にストライクとボールを出し入れし、勝負どころでは真ん中低めに伸びのある快速球を投げ込む。信越硬式野球クラブの打者を翻弄し、8回を8奪三振、無失点。チームの初戦突破に大きく貢献した。
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