【プロ野球】今中慎二が説くCS争いのために必要な「勝負」 今はめったに見ないリリーフの3連投も「やってみる価値はある」 (3ページ目)
――そこを抜け出すためのポイントは?
今中 取れる試合を必ず取っていかなければいけません。中日だけではなく、巨人、DeNA、広島も変な負け方をするとズルズル順位が下がっていってしまいます。
中日は毎年なかなか点が取れませんが、打線のいいはずのDeNAや、巨人、広島も今年は点が取れていません。打てない4球団が固まっている状況です。得点力が上がらなければ抜け出していけないでしょうね。
――中日は阪神相手に8勝7敗と唯一勝ち越していますが、その要因は何だと思われますか?
今中 阪神との試合は基本的にロースコアの展開です。投手力がいいので、大味な試合はほとんどないんです。特にバンテリンドームでやる時は、阪神も点を取れない。そういった試合を競り勝ったりしているから、今の対戦成績になっているんじゃないですか。昨年までは、ロースコアの試合をことごとく負けていましたけどね。
点の取り合いで阪神に勝った試合(8月7日の試合に8-3で勝利)がありましたよね。今年は(阪神以外の)どのチームも点を取れないので、ああいう点の取り合いに持ち込めるような試合が多くなれば、中日は上がっていくと思いますよ。
先ほどもお話ししましたが、勝てる試合には勝ちパターンのリリーフを惜しまず投入するなど、勝負をかけていくこと。それと、打線の奮起もカギになってくるでしょうね。
【プロフィール】
◆今中慎二(いまなか・しんじ)
1971年3月6日大阪府生まれ。左投左打。1989年、大阪桐蔭高校からドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。2年目から二桁勝利を挙げ、1993年には沢村賞、最多賞(17勝)、最多奪三振賞(247個)、ゴールデングラブ賞、ベストナインと、投手タイトルを独占した。また、同年からは4年連続で開幕投手を務める。2001年シーズン終了後、現役引退を決意。現在はプロ野球解説者などで活躍中。
著者プロフィール
浜田哲男 (はまだ・てつお)
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。
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