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篠塚和典が分析 坂本勇人の不調の原因と復調のために必要なこと「結婚を考えてもいいんじゃないか...」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【解説者になったあと、坂本から受けた相談】

――今年の12月で36歳。まだまだ再起できる年齢だと思いますが、来シーズン以降に復調していくために必要なことは?

篠塚 今のプロ野球は徐々に選手寿命が長くなっていますし、「40歳までやるんだ」という気持ちがあれば、また再起する可能性はあるでしょう。それか、今年みたいな経験はおそらく初めて味わったと思うので、「もうそろそろかな......」という気持ちになってしまうのか。自分でどう思っているかでしょうね。

 来年、どういった形で阿部慎之助監督が勇人を使うのか、ということもありますが、極端に力が落ちてしまったわけではありません。そういう意味では、来年の春季キャンプなどに彼がどう取り組んでいくのかは楽しみですね。

――坂本選手と言えば安打数をはじめ、どこまで打撃の各記録を伸ばしていくかも常に注目されています。

篠塚 そうですが、今年みたいな苦い経験をすると、本人は記録をあまり意識しないと思いますよ。安打数に関してはすでに2000本を打っているわけですし。今は、自分の状態をどう上げて納得できるバッティングができるか、という気持ちのほうが強いと思います。通算で何千本だ、というよりも、シーズンを通じて打率をどう残すかじゃないですか。

――篠塚さんは現場を離れたあとも、坂本選手とバッティングについて話す機会はありましたか?

篠塚 いつだったか記憶は定かではないのですが、巨人戦の解説をする時にグラウンドに行ったら、逆方向に長打を打つための練習をしていたんです。その時に勇人が「ただ流そうというイメージで打ちにいっても、ボールをとらえられない。どうしてもこすってしまうんです」と言っていたので、「引っ張りながら逆方向へ打つ意識を持ったらどうだ」と言ったんです。元来、彼は引っ張りのバッターなので。

 僕がユニフォームを脱いでから彼にアドバイスしたのはそれくらいですよ。コーチをしていた時も、タイミングのとり方や足の上げ方、グリップやトップの位置とかワンポイントでしたね。

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