「松坂大輔のストレートは...」細川亨の記憶に強烈に刻まれている好投手・好打者ベスト3 (2ページ目)
── 最後のひとりは誰になりますか?
細川 攝津正です。私のソフトバンク時代、攝津は5年連続2ケタ勝利を挙げ、うち1回は最多勝のタイトルを獲得しました。右打者のインコースにシンカーを投げてファウルを打たせ、緩いカーブで泳がせる。とにかく気持ちの強い投手でした。もちろん、このほかにもたくさんの好投手の球を受けさせてもらいましたが、印象に残っているのはこの3人です。
【打ちとるのに苦労した3人】
── では、マスク越しに感じたすごい打者ベスト3を挙げていただけますか。
細川 まず稲葉篤紀さんですね。外角球でも一、二塁間を抜きますし、甘い球がくるとフェンスを越される。広角に打てますし、打ちとるのに苦労しました。ふたり目は西武時代のチームメイト・栗山巧です。選球眼がよく、いいコースに投げてもファウルで粘る。稲葉さん同様、どうやって打ちとるべきか考えさせられました。最後は城島健司さんです。とにかく勝負強く、チャンスで回ってきてほしくない打者です。同じ捕手ということで、配球の読み合いもありました。
── 細川さんは現役引退後、指導者としても実績を残しています。
細川 「火の国サラマンダーズ」は、もともと熊本ゴールデンラークスという社会人チームが母体で、基礎はできていました。そういうこともあり、監督1年目(2021年)でリーグ優勝することができました。その翌年の2022年は、同い年の藤田太陽(元阪神ほか)に誘われて、社会人野球の「ロキテクノ富山」のバッテリーコーチ兼ディフェンス担当を務め、都市対抗に初出場することができました。
昨年のドラフトでは、澤柳亮太郎投手がソフトバンクの5位指名を受けました。ブルペンでひと目見て球質がいいとわかりました。1年目は体づくりをしっかりやらせ、投手目線は藤田、捕手目線で私がアドバイスを与え、順調に育ってくれました。
── 今後の目標はありますか。
細川 捕手としての経験を生かし、今後もいい選手、いいチームづくりをしていけたらと考えています。
細川亨(ほそかわ・とおる)/1980年1月4日、青森県生まれ。青森北高から青森大に進み、2001年自由獲得枠で西武に入団。08年にベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得。10年オフにFAでソフトバンクに移籍。13年から2年連続100試合以上に出場するなど、常勝チームの正捕手として活躍。16年オフにコーチ就任を断り自由契約となるも、楽天に移籍。18年オフに戦力外となったが、ロッテと契約。2年間プレーし、20年限りで現役を引退。引退後は21年から発足する熊本の独立リーグ「火の国サラマンダーズ」の監督に就任。22年からは社会人野球「ロキテクノ富山」のバッテリーコーチ兼ディフェンス担当として活躍中
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