上田まりえ「降板を相談したこともあります」。YouTube『上原浩治の雑談魂』の人気の理由とアシスタントしての覚悟を語る (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • 小嶋裕●撮影 photo by Kojima Yutaka

――野球界全体をリスペクトする思いが強いんですね。

上田 私は野球のおかげで自分の世界が広がったと思っているので、恩返しをしたいという気持ちがすごく強いんです。雑談魂を通して、少しでもその恩返しができたらうれしいなと思っています。

――チャンネルの動画には視聴者からのさまざまなコメントが寄せられていますが、目を通すことはありますか?

上田 上原さんも私も、基本的にコメントは全部読んでいます。参考になるコメントもたくさんいただきますし、雑談魂のファンの皆さんは温かくて熱い方ばかりで、本当にありがたいです。街中でも、仕事の現場でも、「いつも雑談魂を観ています!」と声をかけてもらう機会が増えました。あらためて、上原さんの影響力の大きさを感じています。

 正直なことを言うと「私は雑談魂にはいなくてもいい存在」であると思っています。実は、過去に一度、降板を決意し、その意志をスタッフに伝えたことがあります。ファンのみなさんが見たいのは、上原さんとゲストのかけあいや空気感。私もいちファンとして、2人だけで並んでいる姿が見たいと思いますもん。私がいることで邪魔になっているのではないか。チャンネルの価値を下げてしまうのではないか。そう思い悩みました。

 その時、スタッフのみなさんが引き留めてくださったのですが、必要としてもらえることを心からうれしいと思いましたし、このような素敵な現場に出会えたことに心から感謝しました。今でも「いなくてもいい存在」であると思っていることに変わりはありません。だからこそ、どのようにすればチャンネルに貢献できるのかということを考えながら、収録に臨んでいます。上原さんやスタッフさんたち、そして、視聴者のみなさんと作っていく雑談魂だからこそ、「もっと頑張りたい」という気持ちになるんです。

(後編:上原浩治やゲストの魅力を引き出すために。「野球に対する好きという気持ちが試されます」>>)

【プロフィール】
上田まりえ

1986年9月29日生まれ、鳥取県出身。2009年、専修大学文学部を卒業後、日本テレビにアナウンサーとして入社。2016年1月末に退社してタレントに転身し、『ワースポ×MLB』(NHK BS1)のキャスターをはじめ幅広い分野で活躍。2019年に早稲田大学大学院のスポーツ科学研究科修士課程1年制を修了。2020年3月にYouTubeチャンネル『上原浩治の雑談魂』のゲストに呼ばれたことをきっかけに、同チャンネルのアシスタントを務めることになった。

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◆上田さんがアシスタントを務める『上原浩治の雑談魂』>>

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