「和製大砲」候補のルーキー3人の実力は? 鵜飼航丞、安田悠馬、末包昇大...名打撃コーチ・内田順三が分析
スラッガーは育成に時間がかかる。そんな球界の定説に逆らうかのように、昨年はルーキーだった佐藤輝明(阪神)が春先から本塁打を量産して度肝を抜いた。そして今年も、春先からオープン戦で期待を込めて起用されている新人スラッガーがいる。
そこで、鈴木誠也(カブス)や岡本和真(巨人)ら数多くの強打者育成にかかわってきた名打撃コーチ・内田順三氏に、注目のルーキー3打者について分析してもらった。
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中日・鵜飼が一軍で活躍するカギは?
── 中日のドラフト2位ルーキーの鵜飼航丞(駒澤大)は、キャンプ時から長打力をアピールしてきた大型打者です。内田さんにとっては駒澤大の後輩にもなります。
「先日も駒澤大の大倉孝一監督に聞いたら、大学グラウンドの高いフェンスを彼の打球が越えるそうで、『あそこまで飛ばせるのは彼くらいしかいない』と言っていましたよ。身体能力も高いようです」
── 実際に打撃フォームを見て、どう感じますか?
「まずはやはり、いいパワーを持っているなと感じます。トップの位置がしっかりつくれた上で振れているから、よく飛びますね。イチローが振り子打法をしていた頃のような独特の足の上げ方で、目線がブレない。足を高く上げる打者は目線が上下にブレる傾向がありますからね。腰がしっかり回転できているのもいいですね。
── 球団もファンも相当に期待している和製大砲です。
「中日は2019年ドラフト1位の石川昂弥もいますが、パワーヒッターがほしいのだなと感じますね。あとは経験を積んでいけば楽しみです」
── 技術的に修正したいポイントはありますか?
「スイングする際に後ろ足(右足)が止まって打つ時があるので、ここでしっかり回転できるようになるといいですね。あとは前足(左足)でステップする時に、つま先が少し開くのが気になるかな。つま先が開けば左ヒザも開いて、変化球に泳ぎやすくなるので。つま先は大事ですよ」
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