ロッテ井口監督、非情なる決意「もう若手を特別扱いしない。勝つためだけの采配をする」 (2ページ目)

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • photo by Chiba Lotte Marines

── そこに加えて今年は、高校生ルーキーのドラフト1位松川虎生捕手、国士館大から2位で入った池田来翔内野手らのキャンプ、オープン戦での大活躍がチーム内の競争に一層拍車を掛けていますね。

「すばらしいですね。これもやっぱりドラフトの戦略で、フロントが各ポジションのピースをしっかりと埋めてくれているからですよ。池田はアグレッシブな姿勢がすばらしく結果も残していますし、2塁だけでなく3塁での起用もあります。18歳の松川はすべての面でアベレージが高いです。バッティングも広角に強い打球が打てていますし、キャッチングも、実戦での声の出し方ひとつ取っても適応能力が本当にすばらしい。今のところ『開幕一軍もいける』という存在感を出しているし、『使ってみたい』という気持ちにさせる。ちょっと経験を積ませたら、伸びしろが一気に開花するんじゃないかと感じさせるものがありますね」

── キャッチャー陣が聞いたら嫉妬に狂いそうな手放しの賞賛。まだ高校の卒業式もしてないドラフト1位のルーキーがこれだけ活躍すると、先輩キャッチャーたちにもすごい刺激になっていそうですね。

「いや〜、そうでしょうね。うちには松川の他に9人のキャッチャーがいますが、全員松川の加入でものすごい刺激を受けているでしょう。現状ではピッチャーによってキャッチャーを変えているやり方ですが、チームとしてはどっしり構えてくれるキャッチャーができるのが理想ではあるんです。佐藤都志也も柿沼友哉も、加藤匠馬もね。捕るだけじゃなくて打たなければレギュラーは獲れません。

 あとは田村龍弘がね......ここ最近はケガで全部一軍にいれてないのでね。今年はケガのないようにキャンプもBチームでじっくりやらせているんですが、合流した時に彼がどういう感じで入ってくるのか。どう変わっているのか。それもまた楽しみですね」

佐々木朗希の起用法

── そして投手陣では、なんと言っても3年目のシーズンを迎える佐々木朗希投手がキャンプからすばらしい仕上がりを見せています。2月19日の日本ハムとの練習試合でも2回無失点、いきなり最速163キロと圧巻のピッチングでした。

「順調に仕上がっていますね。彼は自分がやるべき一日一日の取り組みをしっかりと理解してやれる選手です。入団してきた時からずっとそうやって、やるべきことをやってきているんですけど、このオフの間にも体重が3〜4キロ増えたのかな。精神的にも今年になって、本当にしっかりしてきたなという雰囲気を感じますし、こちらとしては何の不安もないです。楽しそうにやってますよ。ピッチングをしていても笑いながら投げてますからね。本当に充実しているんだなというのが手にとるように伝わってきます」

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