赤星憲広の阪神ドラフト評価は何点?「上位が成長したら10年安泰」
昨年に続き、高校生の上位指名が目立った今秋のドラフト。矢野燿大新監督のもとでリーグ3位となり、クライマックスシリーズのファイナルステージに進出した阪神は、1位で狙った奥川恭伸(星陵)は3球団競合の末に外したものの、将来有望な選手たちを次々と指名していった。
プロ野球ファンの間でも評価が高いドラフトになったが、現役時代に5回の盗塁王に輝くなど、阪神のレジェンドOBである赤星憲広氏はどう評価したのか。
阪神から1位指名を受け、笑顔を見せる創志学園の西純矢――今秋の阪神のドラフトに、赤星さんが点数をつけるとしたら?
「95点です。私が目をつけていた高校生たちが次から次へと指名されていくので、思わず『いいね!』と声が漏れましたよ(笑)。近年は、社会人や大学から即戦力を期待する選手の指名が続いていましたが、完全にシフトチェンジしましたね」
――1位指名を狙った星陵の奥川恭伸投手は、巨人、ヤクルトとの競合になり、抽選で交渉権を逃してしまいましたが。
「"外れ1位"で単独指名した西(純也/創志学園)も、奥川に引けを取らない投手だと思っています。個人的には、オリックスに1位指名された興南高校の宮城(大弥)にも注目していましたが、西にはプロで活躍するために必要なタフさがあり、ケガにも強そうなイメージがあります。
U-18日本代表でも堂々たるピッチングをして、大舞台で実力が発揮できることを証明しました。奥川と比べると、現時点では『器用さ』と『完成度』という点では劣るかもしれないですけど、将来の阪神のエース候補として大きな期待を抱かせる逸材です。早ければ2年目、3年目で頭角を現してくるんじゃないでしょうか」
――2位では、今夏の甲子園決勝で特大アーチを放った右の大砲、履正社の井上広大選手を指名しましたね。
「ドラフト前の注目度からすると2位以下でも獲得できたような気もしますが、甲子園優勝校の4番をどうしても他球団に取られたくなかったのでしょう。『クリーンナップを打てる強打者を育てたい』という球団の意思が感じられる、いい指名だったと思います」
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