2019.05.24

井端弘和が効率の悪い中日打線に喝
「漠然と打席に入るのが一番ダメ」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──ケガをした選手では、平田良介選手が肉離れで離脱したことが痛いですね。

「そうですね。昨年に自己最高の打率(.329)をマークするなど安定感が出てきたのは、打席ごとにスイングを修正できる能力が高い証拠。ヤマを張るのもうまく、チャンスの時にもっとも期待ができる打者なだけに、長期離脱は痛すぎます」

──4年目でブレイクした阿部寿樹選手はいかがですか?

「もともと、打撃センスはあると見ていました。右、左投手関係なく均等に打てますし、タイミングの取り方が巨人の坂本(勇人)のようにうまい印象があります。昨年までと違うところは、打席内での”余裕”でしょうか。タイミングの取り方もゆったりしていて明らかによくなっています。おそらく今季は、今までと同じ速さのボールでも、阿部には遅く見えているでしょうね。

 得点圏打率がかなり高いことから、しっかり頭で考えながら打席に立つこともできる選手なんだと思います。一軍で試合に出続けることは初めてですし、最近は不調によりスタメンを外れていますが、その対処の仕方に気づくチャンスでもあります。これは阿部に限らず、自身の打率やチームの順位が下がってくると、焦りから強引なバッティングをする選手も少なくありません。姿勢を崩さずに打てるボールを、しっかり捉えることに集中してほしいです」

── 一方、新キャプテンの高橋周平選手は、開幕から好調を維持していますね。

「昨季、初めて規定打席に到達したことでシーズンの流れを掴めたことが、自信になっているんだと思います。不振でスタメンから外されたこともありましたが、そこでいろいろと模索することを覚え、息を吹き返した印象がありました。課題は打率の振り幅をなくすこと。今季は開幕から安定していますが、固め打ちをした後に当たりが途絶えるといった傾向を少なくし、常に3割前後をキープできれば首脳陣の信頼度もさらに増すはずです」

──今後のキーマンになる選手は?

「京田(陽太)ですかね。昨季は『打てそうだ』と思ったボールすべてに手を出してしまい、不調に終わったイメージがあります。今季はだいぶボールを見極めるようになっているので、粘ってからのヒットも増えてくるでしょう。ただ、塁上にいる時に躍動感がないというか、おとなしいのが気になります。時には大胆なリードをしてみるなど、『何か仕掛けてくる』と思わせる姿勢を見せてほしい。現役時代の荒木雅博(現二軍内野守備・走塁コーチ)のように、相手の脅威になるような選手を目指してもらいたいですね」