コージィ城倉×クロマツテツロウ「巨人は吉田輝星を指名すべきだった」

  • 石塚隆●文・構成 text by Ishizuka Takashi
  • 市川光治(光スタジオ)●写真 photo by Ichikawa Mitsuharu(Hikaru Studio)

Sportiva×GRAND JUMP

コージィ城倉先生×クロマツテツロウ先生 スペシャル対談

 10月25日に行なわれたドラフト会議。注目の根尾昂(大阪桐蔭)は中日が交渉権を獲得し、吉田輝星(金足農)は日本ハムが単独指名するなど、今年も多くのドラマが生まれた。このドラフトを、漫画『プレイボール2』の作者であるコージィ城倉先生とグランドジャンプでスカウトを題材にした漫画『ドラフトキング』の連載をスタートさせるクロマツテツロウ先生はどう見たのか。かつて高校野球児だったふたりが2018ドラフトを語り尽くした。

ともに高校球児だったコージィ城倉先生(写真左)とクロマツテツロウ先生ともに高校球児だったコージィ城倉先生(写真左)とクロマツテツロウ先生コージィ城倉(以下 城倉) 今回のドラフトは根尾昂が話題の中心だったけど、僕が注目をしていて気になったのはただ一点、どうして巨人は甲子園のスターである吉田輝星を獲りにかなかったのか。

クロマツテツロウ(以下 クロマツ) たしかに。僕は根尾の動向も気になりましたが、誰が一番評価さているのか注目していたんです。そのなかで吉田が一巡目で声が掛からないなんて想像していませんでした。城倉先生が言うように、どうして巨人はかなかったんやろって。

城倉 本当だよね。だって吉田は「巨人が好きです」ってポロって口走っちゃったんだよ。今や誰もが「12球団OKです」と言う状況にあって、吉田のあれはどんな言葉よりも重いし、運命的な金言。それに巨人は応えるべきだった。

クロマツ 巨人はドラフトで勝負にいかないイメージですよね。

城倉 安全策だとスターが生まれる確率は減るんだよね。せっかく甲子園で大スターになった吉田がアピールしてくれたのに、巨人はその運命を尊重しなかった。吉田の入団で日ハムには30億円の経済効果があると言われているらしいけど、巨人に行ったらそれどころじゃないよ。

クロマツ とんでもないことになりますね。

城倉 だから巨人は、もっとスター誕生ということを考えてほしい。巨人の最近のスター不足って惨憺たるものがあるじゃないですか。だから本当、今回はその一点に尽きますね。別に吉田が「巨人」って言わなかったらいいんですけど、事実言っちゃったんだから(笑)。あれは世紀の事件だと思っています。

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