春はボロボロだった韓国。レジェンド宣銅烈は稲葉ジャパンに勝てるか (2ページ目)

  • 木村公一●文 text by Kimura Koichi
  • photo by Kyodo News

 宣銅烈も侍ジャパンの稲葉篤紀監督同様、3年契約で東京五輪まで指揮を執るという。両者で異なるのは、宣銅烈は来年8月にジャカルタで開催されるアジア大会でも采配を振るうことだ(日本は社会人中心の編成になるため、稲葉監督は就かない予定になっている)。

 投手コーチとして多くの国際大会を経験し、韓国の国内リーグでも10シーズン監督を務めているだけに、その手腕を疑うメディアやファンは少ない。

 宣銅烈は現役時代、まさに韓国の英雄だった。投手として国内の記録を次々に塗り替え、「もうプレーする意味がない」と本人が語るほど、無敵を誇った。1996年に日本プロ野球の中日ドラゴンズに移籍。ここでも絶対的守護神として活躍し、1999年にはリーグ優勝に貢献した。

 当時、韓国国内での彼の注目度は異常ともいえる高さだった。日本における野茂英雄やイチロー......いや、それ以上のものだろう。

 とはいえ、いま韓国代表でプレーする選手たちは彼のことを知識として認識しているが、実際にプレーを見たことのない世代だ。ましてや、今大会のように24歳以下となれば、親と子ほどの年齢差がある。いかにカリスマ性のある宣銅烈だとしても、それだけで選手を掌握し、鼓舞することは難しい。では、指導者としての彼の武器とは何か?

 それは"感覚"だ。もちろんデータも重視するが、宣銅烈は現場の感覚を何よりも大切にする。

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