鈴木尚広が占うセ・リーグCS。メッセ対DeNA打線で流れが決まる (3ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 そして阪神にとっては、投手陣がどこまでDeNA打線を抑えられるかがポイントになるでしょう。なかでも先発投手の出来が左右すると言っても過言ではないぐらい重要になると思います。ここにきて、メッセンジャーが復帰したことはすごく大きい。阪神の先発陣のなかで唯一、力で勝負できる投手ですし、誰もが認める阪神のエースです。メッセンジャーがDeNA打線を完璧に封じ込めるようなことがあれば、流れは一気に阪神に傾くでしょうね。間違いなく、阪神のキーマンはメッセンジャーです。

 では、DeNAのキーマンは誰なのか? あえて梶谷隆幸を挙げたいと思います。

 現役のときから彼のプレーはたくさん見てきましたが、まったくタイミングが合っていないと思っても次の打席で完璧な当たりを放ったり、ど真ん中の球を簡単に打ち上げたと思ったら難しい球をホームランにしたり......調子がいいのか悪いのか、まったくわからない。言ってみれば、データが通用しない。投手にとっては本当に不気味な選手です。

 CSファーストステージは、阪神投手陣とDeNA打線の戦いになるような気がしますが、チーム力、勢いでDeNAにやや分があるように思います。

 そしてCSファーストステージを勝ち上がったチームが広島と対戦するわけですが、6試合で4勝するのは簡単なことではありません。

 今シーズンの広島は、投手陣に昨年ほどの安定感、厚みは感じませんが、攻撃陣は昨年以上に破壊力があります。田中広輔、菊池涼介、丸佳浩の不動の上位3人で301得点をマークしています。今季の広島の総得点が736ですから、いかにこの3人で試合を動かしているのかがわかります。

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