建山義紀が占うパ・リーグCS。
カギは菊池×ウィーラー、則本×山川

  • 高橋博之●文 text by Takahashi Hiroyuki
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 これだけはっきりとした数字が残っているわけですから、変に意識せず、いつも通りのピッチングができれば、勝つ確率は高いと思います。

 では、西武有利の状況のなか、楽天はどのような展開に持ち込めばいいのか。やはり、初戦での登板が予想されている則本昂大のピッチングにかかっていると思います。

 菊池同様、則本も対戦相手を圧倒できる力がある稀有(けう)な投手ですが、西武との相性はあまりよくありません。今季は4試合に投げて1勝2敗、防御率5.76。ただ、こうした数字だけで計れないのが則本の魅力であり、とんでもないピッチングをする可能性を秘めています。もし、則本が西武打線を圧倒するピッチングをすれば、流れは一気に楽天に傾くかもしれません。

 CSファーストステージのキーマンは菊池と則本であることは間違いはありませんが、あえて打者で挙げるとすれば、西武は山川穂高です。今シーズン、72本のヒットを放っている山川ですが、そのうち23本がホームランと才能を発揮しつつあります。一発が打てて、打率も3割近い。それに則本とは今シーズン、5打数3安打、2本塁打と相性は抜群にいい。

 短期決戦はエースであったり、4番であったり、そうした中心選手が活躍することで勝利がグッと近づきます。山川自身、CSは初めての経験になりますが、彼のバットでチームに勢いをつけられるのか注目ですね。

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