2017.07.30

名コーチが冷静に導く結論
「大谷翔平はあと2年、日本でやるべきだ」

  • 木村公一●文 text by Kimura Koichi
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

名コーチ・伊勢孝夫の「ベンチ越しの野球学」連載●第5回

7月26日のロッテ戦で約3カ月ぶりとなる待望の"復帰弾"を放った日本ハムの大谷翔平だが、まだ本領発揮までには至っていない。投手としても、7月12日のオリックス戦で今季初先発を果たしたが、1回1/3を2安打、3四球、4失点と、本調子とはほど遠い内容だった。球界のスーパースターの現状と今後について、伊勢孝夫氏はこう提言する》

(第4回はこちらから>)

昨年は投手と指名打者の2部門でベストナインに選出された大谷翔平 大谷の今季初登板についてだが、"試運転"と割り引いて見ても、芳しいものではなかった。結果以前に気になったのが、ボールのばらつきだ。下半身が使えず、上体に任せて投げていた。だから小手先でのコントロールになり、ストライクを取るのもやっとの状態だった。あれは明らかにブルペンでの投げ込み不足が原因だといえる。

 大谷ほどのセンスに恵まれた投手といえども、やはり練習を積み重ねた上での登板でないと、打者に対峙するレベルのボールにならないということだ。

 表現は悪いが、いくら球界のスーパースターといえども、名前だけで抑えられるものではない。一部では「リリーフでの起用も」という報道もあったが、先発より少ない球数で一軍マウンドの感覚を呼び戻そうということであれば、それは違う。リリーフはそんな簡単なものではない。

 あの感じ(制球不足)を見る限り、首脳陣としては怖くて試合の途中では出しにくいだろう。やはり先発投手としてしっかり投げられる状態になってから出すべきだ。初登板から時間が経っているのは、投げ込みを含めた練習に時間を要しているのだと理解したい。