プロ野球の緊急補強にオススメ。
BC新潟のトルス投手が熱投アピール (2ページ目)
2004年のアテネ五輪の銀メダル獲得に象徴されるように、一時期のオーストラリアは世界勢力図において強豪の地位を脅かす存在だった。しかし、この2004年をピークに下降の一途をたどり、一昨年秋に開催されたプレミア12には出場さえもかなわなかった。
オーストラリアにもかつてはプロリーグがあったが、2002年に休止。その後、2010年秋にMLBの後押しによってプロリーグが再開されたが、俗に言うウインターリーグで、開催期間は4カ月ほど。試合数も40~50試合前後である。
しかも、この国では野球はマイナースポーツの域を出ず、プロ野球リーグといっても、観客動員数は日本の独立リーグとさして変わらない。
当然、選手への報酬も多くは支払えず、日本円にして月給10万円に満たない選手が大半だという。それだけでは生活できず、ほとんどの選手が仕事を持ちながらプレーしている。
アテネ五輪でエース・松坂大輔から決勝打を放ったのはトラックの運転手だったと報道され、日本の野球ファンは驚かされたが、彼らは我々がイメージするような草野球のおっちゃんなどではない。プロレベルのスキルを持ちながら、それを磨ける場所が、この国の選手たちにはないのだ。
そのようなオーストラリアの選手にとって、国際大会はまさに"就活"の場であり、モチベーションの高さゆえ、時にはアテネ五輪のようなジャイアントキリングが起こる。
2 / 7