一軍と二軍の狭間で苦悩する沢村賞右腕。攝津正の復活はまだなのか (4ページ目)

  • 阿佐智●文・写真 text&photo by Asa Satoshi

 リードを守ろうと攝津は好投を続けたが、かつて150キロを誇ったストレートは鳴りを潜め、140キロを超すことはなかった。それでも変化球でカウントを稼ぎ、徹底してボールを低めに集めた。7回をなんとか2失点に抑え、ファームながら2勝目を挙げた。

 4月29日、再び一軍登板のチャンスが巡ってきた。相手は、2週間前に対戦したオリックスだった。前回の筑後でのいいイメージが再現できれば、十分に役割を果たせると思われた。しかし、現実は厳しかった。序盤からボールが上ずっているのを、一軍のバッターは見逃すことなく弾き返した。結局、3回を投げ6安打、6失点で降板となった。

 故障者続出で台所事情の苦しいホークス投手陣。かつて沢村賞に輝いた攝津の力が必要なのは言うまでもない。ファンはエースの復活を切に願っている。

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