ヤクルト杉村コーチが語る「WBCで中軸を打つ愛弟子4人の共通点」 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

 それまで2割台の打者だった内川は、2008年に打率.378を記録。首位打者に輝き、以降は7年連続3割を達成するなど、球界屈指の安打製造機として君臨している。

「内川は今の山田よりも練習をしてたんじゃないかな。ティーのあと、波留コーチとショートバッティングを30分ぐらい打っていましたから。今回のWBCでは代打としてここ一番の場面で出てくるけど、持ち前の責任感の強さを発揮しているし、しっかりチームに貢献しているよね。内川も青木も、本当にすごい選手になりました」

 日本代表の"不動の4番"筒香がベイスターズに入団したのが2010年で、杉村コーチは今でもそのバッティングに大きな衝撃を受けたことを覚えているという。

「尾花(高夫/当時監督)さんと、ファームに筒香を見に行ったのですが、『高卒1年目の選手でこんなスイングスピードが速いのは松井秀喜以来じゃないですか。外国人選手レベルですよ』と言ったほどです。その後、3年から4年くらい低迷するんだけど、オレは(2013年から)ヤクルトの二軍の打撃コーチをやっていて、ファームで会えば、バッティングについての話をよくしました。今はどこへ投げても打たれる感じで、松井秀喜のような風格が漂っているよね。

 WBCでは押しも押されもせぬ"日本の4番"として、十分に力を発揮している。今はどうかわからないけど、一緒にやっていた頃はメジャー志向が強く、アメリカのスカウトが見守るなかで活躍すれば道も開ける。そういう意味でも打ってほしいよね」

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