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WBCは次回も盛り上がるのか。
カギを握るMLBコミッショナーの自信 (2ページ目)

  • 永塚和志●文・写真 text&photo by Nagatsuka Kazushi

 アメリカでの注目度を上げるには単純に同国代表が優勝するのが手っ取り早いが、"国際化"という視点では何の解決にもならない。WBCの課題は、サッカーW杯のように各国から最高の選手が集まる大会になれるのかどうかだ。

 今回のアメリカ代表も、当初はクレイトン・カーショウ(ドジャース)やマックス・シャーザー(ナショナルズ)といった超一流投手の参加が噂されながら、結局はさほど名の知られていない選手中心の構成となった。

 カーショーやシャーザー以外にも、マイク・トラウト(エンゼルス)やブライス・ハーパー(ナショナルズ)といったメジャーを代表する選手たちが参加するためにはどうすべきか――。コミッショナー就任からまだ日は浅いが、マンフレッド氏は「9人のベストな選手を提供することがWBCをより大きくし、若いファンを取り込むためにはクルーシャル(きわめて大事)なことです」と改革へ意気込みを見せる。

 だが現状を見る限り、メジャーのトップクラスの選手のWBC参加は容易ではない。マンフレッド氏は大会への参加はあくまで「個人の権利だ」と言うが、実情は球団が選手に対して「出場を見送ってほしい」と要望していることは想像に難くない。

「ベストな9人」をフィールドに揃えるためにはこの点が大きなネックになってくるが、マンフレッド氏は1987年からMLBと選手会との労使協定折衝に関わり、1998年にMLBに正式に加わってからはリーグ側の実質的な代表として労使協定を取りまとめてきた"タフネゴシエーター"でもある。

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