栗山監督が4年間、考えてきた「大谷翔平、メジャー挑戦への条件」 (4ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

── 去年の今ごろ、5本だった大谷選手のホームランが20本になればチームにプラス10勝をもたらして優勝のためのマグマになると言っていました。それが本当になった......いったい、監督には何が見えているんですか(笑)。

「そんなの、普通に見えてたよ(笑)。翔平ならできるはずだとこっちが信じたことを、彼がやってのけてくれてるってだけなんだけどね」

── 1番、ピッチャーもそうでした。

「『こうなったらいいな』では選手に負担をかけるだけだけど、『コイツならできる』って信じて進めば、選手は応えてくれる」

── ならば、大谷選手に今年、期待する数字は?

「そこは、みんなが『アメリカ行った方がいいね』という数字になるのかな。何本打ったからとか、何勝したからというのはもう、関係ないと思う。チームを優勝させるために大事なところで勝てばいいんだ。彼の持っている能力からしたらこれはもう、アメリカへ行った方がいいんだな、とみんなが思うような活躍をすればいいんだよ。ここでは彼の器は収まらないとみんなが思ってくれれば、翔平も行きやすいだろうし......逆に言ったら、我々はそうやって自然に向こうへ行かなきゃいけない状況を作ってあげられれば、ぼくも、翔平がウチに来てくれてよかったと思えるんじゃないかな」

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