ヤクルト逆転CS滑り込みへ、高校野球みたいな「チーム一丸」 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

「いい準備をすれば自信を持って打席に入れます。(出場は代打での)1打席が多いですけど、失敗したらもっといい準備をすればいい。今は(試合に)出る、出ないに関係なく、どんな状況でも監督に『行くぞ』と声をかけられたら、それに応えられる準備をしています」

 そうして飯原はティーの合間、「昨日、広島がDeNAにサヨナラ勝ちして、これで3位まで1ゲーム差でしょ」と乱橋幸仁バッティング投手に声をかけた。

── 広島がサヨナラ勝ちしたときは「よしっ」と?

「ファンじゃないですから(笑)。今日から広島戦で、その次がDeNA戦ですからね。僕がやるべきことは、それぞれの投手を見て『この投手は状態がいいな』とか、対戦することを考えて準備することです。もちろん、広島が勝って結果的にはよかったんですけど(笑)」

 ヤクルトは2日からの広島3連戦(神宮)で1勝2敗と負け越し、8月の勢いも優勝目前の広島に飲み込まれた。これでDeNAとのゲーム差は2となり、6日から直接対決(3連戦)を迎えることになった。

「どんな形であれ、チームの勝ちに貢献したい。今はそれだけです」と坂口が言えば、三木コーチはこれからの戦いについてこう語ってくれた。

「残り試合はすごく重要になりますよね。目標をしっかり整理して戦っていきたい。ウチらしい野球をするための準備をすることがすべてかな。もちろん、大きな目標設定も必要です。それこそ2位だってまだ狙えますし......。そのためには、ひとつひとつのプレーをしっかり積み重ねていくことですね。それが結果に結びつけばいいし、そうならないにしても、次に生きると思っています」

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