2015.02.13

オリックス・駿太が本物の「イチロー二世」になるとき

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

2月特集 2015年躍動するホープたち(3)

「バイトの方、お願いします。遅くまですいません!」

 今年からオリックスがキャンプを張る宮崎県清武総合運動公園には、18億円をかけて改修したと言われている”オリックスタウン”が広がる。その一角にある室内練習場に張りのある声が響いたのは、すっかり陽も落ちた18時過ぎ。そこから駿太の特打が始まった。それを見守った小川博文打撃コーチは、次のように語る。

昨シーズンはプロ入り最多となる127試合に出場した駿太

「駿太は体が強いからいくらでも練習ができる。大体、いつも最後までやっていますからね。練習できる体力は、彼の大きな武器なんです」

 この日、駿太は全体練習後にメイン球場で森脇浩司監督らの前で約40分の特打を行ない、その後、福良淳一コーチとのティー打撃を約1時間。室内練習場での特打はそれらのメニューを消化してからのものだった。

「今年は勝負ですから」

 その短い言葉に、2015年に懸ける駿太の決意が伝わってきた。

 駿太は、前橋商業高から俊足好打の外野手として期待され、2011年にドラフト1位で入団。1年目から開幕スタメンに名を連ねるなど、入団早々大きなチャンスをつかんだ。しかし思うような結果は残せず、これまで4年間、レギュラー獲得には至っていない。

 だが、昨年は自己最多の127試合に出場し、規定打席には到達しなかったが、打率.280をマーク。一昨年の成績(117試合の出場で打率.199)から大きく数字を伸ばした。また、日本ハムとのクライマックス・シリーズ(CS)第3戦では、1番・センターでスタメン出場。攻守に存在感を示し、今シーズンの「1番・センター」を予感させる活躍を見せた。