2014.07.02

ライバルたちが語る「大谷翔平の160キロ」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 日本ハムの二刀流、大谷翔平が投手として大躍進を遂げている。7月1日現在、7勝1敗、防御率2.61。さらに、4試合連続で160キロをマークするなど、日本最速となる162キロも目前。はたして、対戦した打者は「投手・大谷」についてどう感じているのだろうか。

奪三振83は金子千尋(オリックス)、則本昂大(楽天)に次ぐ3位の大谷翔平。

 5月4日に初めて対戦し、無安打に抑えられたT-岡田の感想。

「ストレートが160キロ近く出るというので、打席で見てみたいというのが正直な気持ちでした。実際に対戦してみると、やはり特別な雰囲気がありましたね。田中将大(現ヤンキース)や楽天の松井裕樹にも感じたことなんですが、大谷にもそうしたオーラみたいなものを感じました。実際に対戦して、確かに速かったですね。それにいい変化球も持っていました。ただ、まだ完成形じゃないなと思いました。逆にいえば、まだ高卒2年目なので、コントロールも変化球ももっと良くなるでしょう。僕らとしては、非常に厄介なピッチャーになるのは間違いないでしょうね」

 そしてT-岡田はストレートに関して、こんな印象を持ったという。

「うーん、『どうにもならない真っすぐ』ではなかったですね。大谷投手に対して、僕らは160キロというイメージを持って打席に入ります。一応、プロ野球選手なんで、真っすぐとわかっていれば160キロでも弾けます。これまで僕が対戦した中では、藤川球児さん(現カブス)は『どうにもならない真っすぐ』でしたね。わかっていても前に飛ばなかったですから。160キロをホームランにできれば理想ですけど、いいピッチャーはなかなか打ち崩すことが難しいので。次に対戦することがあれば、失投を逃さないようにしっかり準備していきたいです」

 ヤクルトの雄平は、5月28日の交流戦で大谷と初めて対戦し、1打席目に三振を喫したが、2打席目には逆方向(レフト)に打った瞬間それとわかるホームランを放った。

「本当の本格派でしたね。まぁー、それにしても速かったです。あと、カーブが思った以上に良かった。ホームランになりましたが、あれはど真ん中のボールを振り遅れたものなんですよ。バットを『早く、早く』とイメージして振り出したんですけど、遅れてしまった。本当にいいピッチャーですね」

―― 雄平選手もプロで投手と野手を経験しています。

「僕は同時にやってませんので……。語るのはおこがましいんですが、投手と野手では体の使い方が全然違うので、想像以上にしんどいと思います。それを今、彼は同時にやっているんですからね。僕とは次元が違います」