2014.02.03

田中将大に伝えておきたい「メジャー流キャンプの心得」

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吉井理人の投究論 第9回

 日本では2月1日からプロ野球12球団の春季キャンプが始まりました。一方、メジャーリーグはもう少し遅く、2月15日前後に始まります。同じチームでも投手陣と野手陣ではキャンプインの日時が異なり、例えば、マー君(田中将大)が入団したニューヨーク・ヤンキースでは投手陣が15日、野手陣は20日。スケジュールだけでなく、日米のキャンプでは過ごし方や練習メニュー、目的など、様々な点で異なります。初めてメジャーキャンプを迎えるマー君にとって、戸惑うところもあるかもしれません。

ヤンキースのキャンプ地、フロリダ州タンパで練習に励む黒田博樹。今年は田中将大も加わり、ファンの注目を集めそうだ。

 日米のキャンプで最も違うのが生活の仕方です。日本のキャンプは集団生活で、合宿みたいな感じです。チームで泊まるホテルが決まっていて、1日中、球団のスケジュールで動きます。一方メジャーは、給料の低い選手は球団の借りたホテルに泊まりますが、多くの選手はキャンプ地の近くにホテルやコンドミニアムを借り、知人や家族と一緒に過ごします。日米それぞれにやりやすさがありますが、アメリカの方が自分のペースで仕上げられる分、僕は気分的に盛り上げやすかったですね。

 練習時間を比べると、日本のキャンプでは1日中練習をしますが、メジャーは午前中で終わります。午後はコーチも含めて誰もいなくなるから、自分のやりたい練習がある場合、朝早く来ないとできません。その代わり、朝早く来れば、コーチがつきっきりで付き合ってくれます。

そうした仕組みについて、僕はニューヨーク・メッツに移籍した1年目に、たまたま知ることができました。ある日、時差ボケで朝6時に目が覚め、キャンプの球場に行ったら、すでにみんながいたからです(笑)。

 メジャーのキャンプは練習時間が短く、メニューは球団ごとによって違います。例えば、ベテランの多かったメッツではランニングが少なく、若手が多かったコロラド・ロッキーズは「日本よりもきつい」と思うぐらい走らされました。メジャーでは個人メニューがあるわけではないので、自己管理が求められます。ウエイトやコンディショニングなど、自分で考えてやらないと、誰もアドバイスしてくれません。

 午前中に集中して練習した後、午後は自由時間です。僕はメジャー1年目こそゆっくりとリフレッシュしていましたが、2年目以降はクールダウン代わりにゴルフをしていました。昼飯を食べ終わって、ゆっくりして、日没までゴルフ。15時以降はプレイ料金が安くなり、14、15ホール回っても、15ドルくらいでプレイできます。それからホテルに帰って夕食を食べて、早めに就寝。次の日の朝は早く起きて、6時には練習を始めるというサイクルです。めちゃくちゃ健康的な生活でした(笑)。