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最新データ&内野守備コーチの証言から読み解く、投手・大谷翔平の好成績を支える「ゴロ率」と「守備位置」の変化 (2ページ目)

  • 奥田秀樹●取材・文 text by Hideki Okuda

【内野守備担当コーチが語る守備位置の考え方】

 大谷がゴロを打たせる投球へと幅を広げるなかで、その進化は投手ひとりでは完結しない。ゴロを打たせても、それをアウトに変える守備がなければ意味はない。そこで重要になるのが、ドジャースの内野守備を担当するクリス・ウッドワードコーチの仕事である。今季から新名称を冠した「ユニクロフィールド・アット・ドジャースタジジム」には、試合開始の4、5時間前から若い内野手たちが姿を見せる。キム・ヘソン、アレックス・フリーランドらだ。やがてウッドワードをはじめとするスタッフとの練習が始まる。

 ウッドワードは言う。

「内野守備に関しては、これまで関わってきたなかでもトップクラスによく練習するグループだと思います。毎日早く来て、厳しいルーティンをこなしています。特にキムやアレックスのような若手は、『メジャーレベルの内野守備とは何か』を学んでいる段階です。我々はポジショニングをしっかり行ないますが、彼ら自身もスイングを読み、どちらに打球が来やすいかを予測しなければなりません。最終的には、フィールドで感じ、判断するのは彼らです。彼らはほぼ一球ごとにベンチの私を見て、試合中も私と一緒に考えている。要求は高いですが、本当によくやっています」

 そんなウッドワードコーチに、大谷の変化について聞いた。

 今年は大谷がゴロを打たせる割合が増えているように見える。それによって、守備の考え方に変化はあるのか――。

「特に変わったことはありません。もともと我々は、ゴロの数そのものよりも、『どこに打たれるか』を重視しています。ゴロが多いか少ないかは、それほど重要ではありません。大事なのは打球の方向です。その点では、これまで通りしっかり対応できています。もちろん、データは豊富にあります。たとえば、右打者に対してスライダーを投げたとき、直球のとき、スプリットのとき、あるいは左打者に対してどうか、といった情報です。それに加えて、打者ごとの傾向も考慮します。基本的には、大谷がゴロを打たせやすい位置に野手を配置しています」

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