大谷翔平のメジャー通算200号本塁打で話題の「ベストな1発」脅威の一撃を浴びた右腕は「あのレポートはなんだったんだ?」と嘆いた (3ページ目)

  • 杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke

 今やメジャー最高級のスラッガーとなった大谷に対し、明確なウィークポイントは指摘されていない。だとすれば、複数のコース、球種を巧みに使い、的を絞らせないのがほぼ唯一の攻略法。それらは強打者への常套手段でもある。

 そのような攻め方をされるようになったことは、あの衝撃的な一発を放ったあと、大谷が"エリート・スラッガー"としてリスペクトされるようになった証しとも言えよう。

 最後になるが、セベリーノも"二刀流"の志願者であることを記しておきたい。大谷に触発されたからかどうかはわからないが、打撃練習も好きなのだという。

「実は私も打つのが好きで、毎日のように(バッティング)ケージに行って練習している。ただ、(チームのコーチ陣は)私がそれをやるのを好まない。二刀流にはしたくないようだ。私にもできると思うんだけどね(笑)」

 おそらくジョークだろうが、それでもセベリーノは「いずれ大谷としっかり話してみたい」とライバルに対して興味津々だった。

 伝説的なデビューから6年が経ち、早々に200号に到達した球界の"ユニコーン"は、さまざまな意味で他のメジャーの選手たちの目標、基準となる存在になったのである。

著者プロフィール

  • 杉浦大介

    杉浦大介 (すぎうら・だいすけ)

    すぎうら・だいすけ 東京都生まれ。高校球児からアマチュアボクサーを経て大学卒業と同時に渡米。ニューヨークでフリーライターになる。現在はNBA、MLB、NFL、ボクシングなどを中心に精力的に取材活動を行なう

【写真】大谷翔平の全試合を現地観戦する「ミニタニ」フォトギャラリー

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