山口俊はムネリン級の人気者になれるか。活躍のカギを握る球種がある (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 1977年、ア・リーグの新興球団として誕生したブルージェイズは、一流選手のいない状況でチームの骨格を作るところからスタートしました。そこで見出したのは、ドミニカ共和国での人材発掘です。結果、カリブ海の小さな島からジョージ・ベル(1987年ア・リーグMVP)やトニー・フェルナンデス(元西武ライオンズ)といったスター選手が次々と生まれ、チームも強豪へと伸し上がりました。

 1992年と1993年にワールドシリーズ2連覇を達成した時はプエルトリコ出身のロベルト・アロマー、その後も2003年に打点王に輝いた同国出身のカルロス・デルガドなど、中南米出身の選手たちが主軸として活躍してきた歴史があります。

 過去に日本人選手では、大家友和投手、五十嵐亮太投手、川崎宗則選手、青木宣親選手の4人が在籍しました。その中でも一番の人気者は、やはり「ムネリン」こと川崎選手でしょう。

 ブルージェイズでは控え内野手でしたが、常に全力プレーでファンを熱狂させて「ミスターエナジー」と呼ばれました。また、底抜けに明るいキャラクターでもファンを沸かせて、試合後のインタビューなど様々なパフォーマンスで話題を独占。主力選手たちを上回るほどの人気者となりました。

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