前田健太は新天地に適応できるか。先輩・黒田博樹から学べること (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 昨年の前田投手は開幕から先発9試合で、ホームランを打たれなかった5試合の成績は4勝0敗・防御率0.61でした。しかし一方、ホームランを打たれた4試合は1勝2敗・防御率7.36。一発を浴びると途端に成績を落とす傾向があるので、ターゲット・フィールドでのホームランは要注意でしょう。

 そしてもうひとつのポイントは、ア・リーグのチームとの対戦です。ナ・リーグの投手がア・リーグに移籍すると、多くの選手は成績を落とす傾向にあります。それはア・リーグが指名打者制を採用しているため、強力打線を武器とするチームとの対戦が多くなるからです。

 昨年の前田投手はア・リーグとの交流戦で6試合に登板し、1勝3敗・防御率6.45という成績でした。22イニング3分の1を投げて、実に7本もホームランを打たれています。首脳陣の信頼を勝ち取るためには、ア・リーグの強力打線に対して一発を許さないピッチングを続けることが大事でしょう。

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