大谷翔平はベーブ・ルースになれるか。メジャー史に見る二刀流の苦難 (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 翌1989年、オルルドはドラフト3巡目全体79位でトロント・ブルージェイズから一塁手として指名されました。指名順位が低かった理由は、その年のはじめに脳腫瘍の手術を受けたオルルドの将来が不安視されたためです。

 しかし、オルルドはそんな周囲の不安を一掃する活躍を見せました。同年9月、マイナーを経験しないままメジャーデビューを果たし、5年目の1993年には首位打者を獲得。さらにはゴールドグラブ賞に3度輝くなど、攻守にわたって才能の高さを知らしめたのです。

 一方、現役選手のなかでアマチュア時代に二刀流プレーヤーとして活躍していたのは、アトランタ・ブレーブスのニック・マーケイキスとニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ヒックスが有名でしょう。

 マーケイキスは2001年、シンシナティ・レッズからピッチャーとしてドラフト35巡目全体1056位で指名されました。しかし、そのときは入団を拒否し、カレッジでピッチャー兼外野手として活躍します。そして2003年、ボルチモア・オリオールズから外野手としてドラフト1巡目全体7位でプロ入りしました。

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